今日のつぶやき

大正大学にて

大正大学で主に大学院生達に教えて三年。
ご縁ある教授からの依頼だった。重症患者さんが常にいるので、時間的にできるか心配だったが何とかやり遂げた。


1年ずつの区切りなので、終了するとその後の交流を持っている学生は多くない。
毎年が新しい出会いである。
教え子達は皆、かわいい。年上の学生もいたけれど。
一年は短くて伝えたいことはいつも残っている。

人間学、死生学、命について一年に90分授業を30回。
三年では、100回に近い。
私としては、いつもの仕事に加えて、東京まで通う時間も含めて、
かなり頑張ってご奉仕したつもりだ。
生と死の臨床の仕事をする私にしか語れない授業だと思う。
たくさんの動画を見せ、実践を伝えたつもりだ。
しかし、一般の大人の方々には普通に伝わるいのちの話が学生達には
伝わった!という手応えがなかなか得られなかった。
体験がないと、わからないということがわかった。
そして、大人って偉いなあという尊敬の気持ちも改めて持てた。

私の授業は彼らの、臨床宗教師へのスタートにもつながるらしい。
臨床?すぐに病む人、命の短い人のベッドサイドへいくつもりだと、考えたら甘いよ、と厳しく伝えたつもりだ。
(わかってくれたかしら?)
臨床の前に、臨生ではないだろうか?ライフ、いのちに向かい合えるお坊さんになってほしい、そう願って三年間、巣鴨に通った。
世の中の変化は早い、お坊さんたちは、医療や福祉が主体で命を支える時代に埋没してあまりに浮き世離れでお過ごしすぎていませんでしたか?そう問いかけて来たつもりだ。

おまけで?何度かとげ抜き地蔵さんにもお参りできた。

高橋卓志老師や、この写真の米沢慧さん(評論家)をゲスト講師でお招きした。米沢さんには、医療倫理を教えていただいた。
彼は、岡村アキヒコの最後の?直弟子だ。
学び続け、発信し、行動し、挑戦し続ける素敵な70代である。

内藤いづみ