250人「命」と向き合う
(2019年7月7日長野日報より)
諏訪地域の助産師や看護師、医師、主婦らでつくる非営利の団体「ハッピーライフラボ」(藤森朋子代表)は6日、講演&トークセッション「産声をあげるとき息をひきとるとき」を茅野市の茅野市民館で開いた。命と向き合う専門家3人の講演と、体験者を交えたトークセッションがあり、幅広い年代の約250人が聴き入った。。(武井葉子)
講師は、在宅ホスピス医。ふじ内科クリニック院長の内藤いづみさん、市立大町総合病院産婦人科医師の桑原良奈さん、開業助産師の壬生正子さん。産まれる、生きる、逝く、看取るという誰もが通る道と真蟄に寄り添う3人が「誕生と死に耳を澄ませて向かい合う」「生まれる力を発揮できるように」「母親、赤ちゃんの力を信じて寄り添う」のテーマで講演した。
トークセッションでは、余命3ヵ月といわれた父親を本人の希望に沿って病院から帰宅させ、家族で看取った男性が、入院中よりすっきりと明るくなった退院後の父親の顔写真を紹介し「相手の気持ちを考えていろんなことを選択することが大事だと思った」と振り返った。1人目の子どもが難産で2人目を自宅出産した女性は「妊娠中から産後まで助産師さんが寄り添ってくれ、自分の体と向き合いリラックスして出産できた」などと話した。
藤森代表は「助産師も医師も黒子。主人公は皆さん。どんな生き方をしたいか、どんなふうに死を迎えたいかを考え、家族で話し合ってもらえたら」と締めくくった。