大学の授業
7月16日、大正大学での授業。
臨床宗教師を目指す僧籍をもつ学生たちに教えはじめて三年目。
厳しいいのちの臨床現場を味わっている医者としては、教壇に立つと毎年一種の戸惑いがあった。
死にゆく人に向かい合ったことがない生徒たちに何を伝えるのか、どう伝えるのか、はたして伝わるのか?
私の悩みも深かった。
教義の勉強はしているがいのちの感性はどのくらいあるのか、生徒たちのことがよくわからない。。
授業は一年間、90分を前期15回、後期15回、私の休みを捧げて巣鴨に通う。
きっと意味があると信じて。
この日の授業は各人の大好きな絵本を一冊紹介することにした。
こども時代から大好きな絵本を紹介する人や意外な可愛い本を紹介する人や様々で微笑ましかった。
やっと彼らの心に少し近づいた気持ちがした。