患者さんの心によりそえるような人に
今回、内藤いづみさんの「あなたを家で看取りたい」を読み、とても感銘を受けたのでお手紙を書きました。私は将来看護師(主には助産師)を目指しています。今は高校三年なので、看護師の学校に入るため、日々勉強に励んでいます。
正直、受験のために手にとった本が「あなたを家で看取りたい」でした。母が本屋で働いていることもあり、山梨出身の方の本だからとすすめられたのがきっかけです。
私は元々、本を読むことが好きではありません。しかし、この本はたった1週間で読んでしまうほどでした。
私は喜ばしいことに、最近人の死に直面していません。しかし、この夏家族の一員である愛犬が死んでしまいました。
小さな頃から一緒にいたため、一緒にいることがあたり前な存在でした。(人と犬では違うかもしれませんが)。私は愛犬の死に立ち会うことができませんでした。というのは愛犬の死は突然でした。確かにいくつかの病気をしていて、母もこの夏をのりきれるか心配と言ってました。しかし、元気にしっぽを振ってこちらに「遊ぼう」とお願いしてくるような姿は、とても死が近いようには思えませんでした。
今思うと、彼は私達家族に死を感じさせないようにしていたのかもしれません。でも私はなぜ気づいてあげられなかったのか。また、もしも死がわかっていたなら、もっとやってあげられることがあったと後悔しました。
だからこの本を読んで、より一層大切な人を看取ることがいかに大切かと思いました。最初は私は大切な人の死を目の前にすることは辛いことではないか、と考えていましたが、この本を読んで、大切な人と残りの時間を大切にすることや、大切な人を看取ることの大切さに気づくことができました。
またこの本を読んで、患者さんの気持ちをわかってあげるということの大切さをとても強く感じました。
私が看護師、助産師になった時に、患者さんの気持ちをわかってあげられるだろうかと思いました。
人の気持ちに正解はないため、そこがとても難しいと感じました。
まだまだ人の心、患者さんの心を充分にわかってあげられませんが、私が看護の職についた時に、しっかりとわかってあげられるよう、大学にすすみ、技術だけでなく、心のケアの面もたくさん学びたいと思っています。
最後に、この手紙を読んでいただき、ありがとうございます。私が看護の道についたら、内藤いづみさんのような、患者さんの心によりそえるような人になりたいです。