開催報告

「いのちに寄り添って」ホスピス講演会を終えて

10月3日に開催された岐阜での講演、実行委員の丸茂さんからのレポートにて開催報告をさせていただきます。


内藤先生講演会を開催するにあたり私たちは、実行委員会を立ち上げました。実行委員会は、先生の著書を読み以前より現代医療への疑問を感じ「いのち」を自分たちのものに取り戻すためぜひ直接内藤先生のお話をお聞きしたいという実行委員長の熱意により呼びかけられ立ち上がりました。
実行委員会では、まずは先生の著書を読ませていただきました。どのような講演会にするのか打ち合わせをするうちに早く先生のお話をお聞きしたいという期待の気持ちと初めての実行委員会形式の講演会にどのくらいの人が集まってくれるのか不安もありました。
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内藤先生には、前日に郡上市に来ていただき、実行委員会メンバーとの夕食交流会に参加していただきました。先生にお会いするまでは、「どのようなお話をすればよいのだろう」「どのような方なんだろう」と大変緊張しお待ちしていました。
しかし交流会会場に着かれた先生の「こんばんは」の一言とお顔を拝見した瞬間、私の心の中は「スッー」としてしまいました。食事を囲んでの先生とのお話しは、それは楽しく引き付けられる内容で私たち実行委員会メンバーは大変贅沢な時間を過ごさせていただきました。
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講演会当日、330人ほどの方が集まりました。
先生のお話が始まると、一瞬にして会場の人たちの気持ちが一つになったかのように話に引き付けられました。あっという間の2時間。なんと短かったことでしょう。
「自分は、どんな最後を迎えるのだろう」「どんな風に死を迎えたいのか」「自分が、自分たちがやらなければならないことは何なのか」先生のお話をお聞きした後の感想です。
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内藤先生の著書を読ませていただいてから、私の心の中には、一人の先輩が浮かんでいました。その先輩は、8年前に悪性腫瘍によりこの世を去りました。保健師であった先輩は、自分の病気を知ってからもしばらく仕事を続けましたが、あるとき仕事を辞め、今まで自分が歩んできた道を確認するかのように学生時代の恩師や友人に会ったり地域のサロン活動支援も行っていました。
発病から命つきる5~6年、先輩は本当に尊い時間を生きられました。最後に先輩とあったのは、腹水のため大きなお腹をし息遣いも辛そうな状態での喫茶店でのお茶会でした。そんな時も先輩の口からは、辛そうな言葉や暗い表情はありませんでした。先輩の最後は、自宅で家族・友人に囲まれ息を引取られました。
本当にすばらしい先輩であると今でも私の心には、先輩が生きています。人は、たとえ肉体がこの世から亡くなっても魂(精神)はいつまでも人の心の中に生き続けることを学びました。しかし私たち誰もが、先輩のような生き方を選択することは難しいと思います。
自分の生き方を自分の意志で決定できる又は自分の意志を聞いてもらえる社会「郡上」という地域で住み続けられるために「命」について考える活動を今回の講演会開催をきっかけに継続して行きたいと実行委員会メンバー一同考えています。
内藤先生本当にすばらしいお話をありがとうございました。
またお会いできる時を心より願っています。