つかんだ夢で元気をおくる
東京新聞2010年5月13日より
日常生活の中で幸せになれる十三の方法を紹介した大人のための絵本「しあわせの13粒」(ひとやすみ村出版、千円)の原画展が、墨田区東向島三の和カフェ&ギャラリー「みづき」で開かれている。原画の切り絵は、進行性の難病で体に障害があるイラストレ一夕ー、まつおかさわこさん(55)も=兵庫県尼崎市=が担当した。(丹治早智子)
難病と闘うまつおかさんの作品
まつおかさんは高校生の時、背骨や股関節が硬直して次第に動かなくなる強直性脊椎炎を発症した。絵かきになる夢をあきらめきれず、闘病生活を続けながらデザイン学校を卒業。現在は、障害のある人たちと作業所を開設しながら、絵本作家として活躍している。
著者は、甲府市でホスピス医療に携わる医師の内藤いづみさん(54)。絵本に感動して原画展を企画した同店オーナー、島田敏子さん(64)は、「(欲張らない)(一日に一回は大笑いする)など、絵本につづられた飾らない言葉と、ほのぼのとしたイラストで、お客さまが少しでも幸せな気分になってもらえれば」と話している。
会場には箱型絵本なども展示している。十三日午後二時から、内藤さんとまつおかさんの「お話し会」もある。会費千円(茶菓付き)。要予約。
同展は、二十九日まで。
「みづき」の営業時間は午前十時半~午後五時。
日・月曜定休。
申し込み・問い合わせは同店=電03(3618)8529へ。