開催報告 2016年5月28日 ホスピス学校
5月28日(土)に第九回ホスピス学校を開催いたしました。今回も深い学びがありました。また、懇親会ではみなさんが還暦祝いをしてくれて、笑いと涙。参加者からいただいた感想文と写真にて開催報告をいたします。
「宇宙のリズム響きあういのち」というテーマでホスピス学校9、レッスンは「しぜん」ゲスト講師は数々の山を無酸素で単独登頂してきた登山家戸高雅史さん。
いのちは、いまという瞬間にあるただひとり、すべてとひとつすべてのつながりの中へ。
宇宙のリズムと一体に…みずみずしい写真の山、森、川、空、太陽、星…とともに、ヒマラヤの山々を1人で登っている時の様々な困難や葛藤、喜び…全身で感じる宇宙との一体感…孤独という安心感、信頼感…穏やかな優しい声の戸高さんの言葉、そしてギター歌、五感いっぱいで包まれました。
後半の在宅ホスピス医の内藤いづみ校長が看取りをされたご家族や旅立つ人たちとの話にも深い響き合いました。
寄り添う方々がいるいないに関わらず、死ぬのも、産まれるのも、生きるのもほんとうはひとり。孤独という信頼感を得られる瞬間があるのなら、死も生もまた違う景色になるのかも…
すべてのつながりに細胞ひとつひとつと会場にいたみなさんの魂が溶け合い喜ぶ時間でした。
在宅ホスピス医内藤いづみ先生のお話しは、誰しもが体験する死と看取りが怖いものではなくなり希望がもてます。
一般的な死への恐怖、死別の恐怖、在宅介護や看取りの地獄イメージが変わります。
それは先生のユーモアたっぷりな語り口もありますが、患者さんと患者家族との日常を大切にして、畑に種を蒔くこと、みんなで食事すること…最期までの生活、そう、生に寄り添う日々をお話しいただけて、死を新たな誕生のように見送り、あたたかな希望をもつことができるからだと想います。
グリーフケアもされていて講演会場には、遺族の方々も来て先生の活動を応援しています。医師としての部分だけでない人間関係を築いていらっしゃるからだと思い尊敬しています。
今では産まれるも死ぬも病院という場になってしまったけれど、産まれるも死ぬも生きるも日常の中にあるもの…それを強く感じられる…
たとえ産む死ぬ場が病院であっても、私たちのこの言葉にならないチカラを信じていけたらいいな、と思いました。
親子で参加し父の沢山の笑顔の写真と先生のこころ温まるお話を聞く事が出来ました。
毎日、父を想い出しこころの片隅にもう少し父の話を聴きたかった気持ちと家族で一緒に山登りをした達成感が交差し淋しいきもちが湧きだしてきますが講演後に父のおかげで沢山の方々から励ましのエールをいただき、また、先生に巡り合えて本当に良かったと感謝しております。
これからは私たちも父母の守ってきた土地を耕して行きたいと思っています。
(この感想文は講演中に亡くなったお父様の写真を使わせてくれた方から)
自然の大パノラマを居ながらに感じることができました。戸高氏のお話しによると絶えず勇気と覚悟を持ち、「今」を大切に生きるということでありました。大自然の驚異の前ではなおさら伝わってくるものがありました。
この世とあの世の狭間では不思議な体験をなされたこともあるご様子でしたが、挑むのは常に1人であるけれども、決して怖くはない!この点は内藤先生のお仕事との一致点に共感されているのが印象的でした。
同じ「自然」の授業でも精神の頂点がチョモランマ級でしたね。
勝ちある一時をありがとうございました。