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生き抜く姿 支え大切

沖縄タイムス9月18日より
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浦添市在宅医療ネットワーク市民公開講座「在宅で看取ること~自宅や居住系施設でのターミナルケア」が16日、浦添市の国立劇場おきなわで開かれた。在宅ホスピス医の内藤いづみさんは基調講演で、ホスピスケアでの経験を踏まえ、「命にしっかり寄り添って人間らしく生き抜くことは、大変だけど素晴らしい。この過程を支えることが重要」と患者の意思を尊重した最期を迎える大切さを語った。

公開講座は同市医師会と同ネットワークが主催。昨年に続いて2回目で、約380人が参加した。
内藤さんは回復の見込みがない末期がん患者らが家族との最期の時を過ごすホスピスケアを実践する。研修医のとき、全身にがんが転移していた23歳の女性との出会いが、この道に進むきっかけになったという。

「一日でも自宅に帰りたい」との女性の希望を受け、家族と話し合って退院にこぎつけた。女性は、痛みを緩和するケアを続けながら、最期は母親の腕の中で「ありがとう」と感謝の言葉を残して息を引取った。内藤さんは「患者さんの本音は私たちに届いているのでしょうか。耳と目と心で聴かなければ命の声は聞こえない」と語った。

2部のパネルディスカッションでは、名嘉村クリニック在宅ケアセンターの下地幸子部長、両親のみとりを経験した前里聖子さん、有料老人ホームぶどうの木の名嘉淳代表、浦添総合病院副院長の新里誠一郎・緩和ケアセンター長がみとりの現状や課題を話し合った。