2025年2月4日 富士市立看護専門学校記念講演
2月4日。身延線で特急富士川で甲府を出発、富士駅に向かう。
富士市立看護専門学校での記念講演。
天候不順に身延線は弱いので、心の準備をして乗り込む。カイロ、水分、おやつなども持参。
寒いけれど、雨雪はなくひとまず安堵。
テレビ寺子屋の収録や、静岡県ボランティア協会からのお招きなどで静岡県はかなり訪れている。
幸運にも、毎回電車から、富士宮、富士市からの雄大な富士山を拝めることができている。
もちろん、今回も。本当に素晴らしい。
私たちはこの向こう側の山梨県で富士山を見て暮らしている。
看護学生達は真剣に私の話しを聴いて下さった。
ロボットではなく、人の温かみを持って命に向かいあう看護師になってほしい、と祈りつつ話した。
さて、講演は無事に終わり予定の帰りの特急に乗った。
まどろんでいたら、身延駅で電車は動かなくなった。
前の特急に衝突事故が発生したらしい。単線なので、上下線とも運休。
復旧の予定つかず!すでに夜6時近く。
寒い駅に降ろされた。身延から甲府までは遠い。
実は在宅で関わっていた患者さんが危篤になった、と訪問看護師からメールが来ていた。
甲府駅に着いたら、そのまま往診する予定が待っていた。
正常性バイアスに(根拠のない、何とかなるという気持ち)に蓋をして考えた。
よくある鹿との衝突事故ならそんなに長時間はかからない、しかし今回は車との衝突事故らしいから簡単ではないはず。
駅の外には、最後の一台のタクシーがあった。
甲府までは遠すぎる。車で1時間以上かかる。
しかし見当のつかないまま寒い駅で待つのも嫌だ。
ピカ!(笑)
ここから車で20分ほどにある、実家に寄って暖を取らせてもらおう!
それでタクシーに乗った。実家には弟夫婦が居る。
突然の訪問を快く受け入れてもらい、彼らの夕飯のご相伴に。
夫が甲府から迎えに来てくれた。
全てがありがたい。
家に着くと、9時を過ぎていた。患者さんには申し訳ないけれど翌朝の朝一番の往診を約束した。山道で遭難しそうなので。
翌朝は快晴。患者さんの家は山の上にあり、神々しい富士山が真向かいにあった。
昨日はこの富士山の向こう側に居た。
何だか不思議な気持ちになり、思わず手を合わせた。昨日、学生達は聞きたがっていたはずだ。
「先生、ホスピスケアでのスピリチュアルな要素って何ですか?」と。
それは、思わず手を合わせたくなる、不思議で神聖な気持ち、のこと。