「魂のいたみを緩和」在宅ホスピス医が講演(豊橋)
在宅ホスピス医としてこれまでに200人近くをみとってきたNPO日本ホスピス・在宅ケア研究会理事の内藤いづみさんによる講演会「いのちのしずくたち」が24日豊橋市公会堂で開かれた。
豊橋・生と死を考える会(ラムズイヤーグループ)が開き、約230人が聞いた。
内藤さんは1986年から92年にかけて英国でホスピスの研修を受け、帰国後、山梨県甲府市に「ふじ内科クリニック」を設立。県内を中心に在宅ホスピス医として活動している。
自らの役目として「患者に寄り添い、魂のいたみを緩和させてあげること」とし、「穏やかな気持ちでこの世に生まれてきたことを振り返ってもらえれば」と話した。
「人の最期は100人100様」と語り、これまでに出会った末期がんの患者には、亡くなる1週間前に妻と稲刈りをしたり、北海道旅行を楽しんだりした人もいたことを紹介した。
「命は見る場所、見る立場によって違う。人には必ず死と向かいあう時が来る。在宅ホスピスを通じて患者や家族に笑顔を与えたい」