十日町再訪
10年ほど前に、十日町市の医師会の幹部から講演を依頼されたのが十日町市とのご縁の始まりだった。
初めて訪れた時には、御地での初雪の日だった。
深々と静かに積もる雪に、厳粛な思いを抱いたことを思い出す。
新潟市で在宅医療をがんばってくださっている斎藤医師との交流が夫ぐるみであって、新潟県内の講演会が以後続いている。
講演会はもちろん最大限頑張るのは当然だが、後の懇親会も楽しみの一つ。
米が美味しく、食材が豊かで、地域の文化と人情があるところには美味い日本酒がある。(オホン、私は嗜む程度ですが)
そうして、十日町の隣の津南町も含めると、5回ほど彼の地を訪れている。
津南町、十日町には国宝級の火焔型土器(縄文時代)がたくさん出土されている。
縄文人たちの迫力ある美意識には圧倒される。リアルな土器に触れると感動が湧き上がる。
かの岡本太郎が激しく感動したのも、うなずけてしまう。
ちなみに、山梨県では水煙土器が有名だ。美意識が微妙に違っている。
山梨県、長野県、群馬県でたくさん出土している土偶は新潟では極端に少ないという。
津南町には地味に、火焔型土器が陳列されていたが、十日町では最近、博物館が新設され、重厚に楽しく綺麗に展開されていた。
(ちなみに縄文時代とは弥生時代に先んじる一万数千年をさす時代区分。)
ご興味のある方には「日本美術の底力」山下裕二著をおすすめします。