『ありがとう』と『さようなら』がひとつになる瞬間」
2010年10月8日 中日新聞より
甲府市の在宅ホスピス医内藤いづみさんの講演会(実行委員会主催)が、郡上市白鳥町
の白鳥文化ホールで開かれ、市民ら約三百五十人が聴講した。
市内の医療福祉関係者ら十人が実行委をつくって開いた。内藤さんは一九五六年山梨県生まれ。英国のホスピスでの研修を経て、九五年から「ふじ内科クリニック」を開業している。
内藤さんは「いのちにだ寄り添って-『ありがとう』と『さようなら』がひとつになる瞬間」の題で講演。「足りなくなっているのは人と人との触れ合いとえにしのつながり。どうつくり直していくのかが、少子高齢化を生きる考え方」と話し、「家族がみとる力が日本社会から消えてしまった。命の仲間をつくって」と指摘した。
「最期まで生きたい、学びたい、仲間をつくりたいという三つの尊厳が守れる社会を、家庭で地域で育てていってほしい」と結んだ。