開催報告 本庄市佛母寺 夜の万灯会
2012年9月22日、埼玉県本庄市佛母寺での夜の万灯会。
ボランティアさんたちが沢山のろうそくの灯りを広い境内に用意してくださった。
暗くなると、幻想的な雰囲気が増してくる。
今回のイベントはお寺の娘さんの竹沢さんとのご縁で招かれた。
竹沢さんご夫妻は1月25日の福島でのチャリティーイベントにも参加してくださり、小林啓子さんの癒やしの歌声に惚れ込んだ。
私と小林との夜のお寺でのジョイントコンサート。
みなさん熱心に聞いてくださり、合唱にも参加。
永六輔さんの、夢で会いましょうは圧巻だった。
小林さんは韓国のメロディーに、いのちの詩をつけてくださり、この夜が本邦初公開。
とても素敵です。
おばあちゃん方もうっとり聞きほれていました。
さらに磨きをかけて、広く歌ってくださるそうです。
竹沢さんからのレポートです
お彼岸の中日、私どもの寺、佛母寺(ぶつもじ)で行われた万灯会に、内藤先生とシンガーの小林啓子さんをお招きして『いのちの歳時記~語りと響きで伝えるいのちの輝き~』と題してお話と歌の奉納をいただきました。
万灯会とは、灯明をともして祖先を供養し、生きとし生けるものの命に報恩感謝の祈りを捧げる法要のことですが、佛母寺では東日本大震災犠牲者の慰霊と震災復興を祈念し昨年よりはじめました。
本堂での講演には、堂内に入りきれない人たちが回廊にも溢れていました。
『在宅ホスピス』という言葉を初めて聞く地元の高齢者に、
「在宅ホスピスって言葉、初めて聞くでしょう?知らなかったでしょ?知らないって顔してるもん」
といづみ節の軽妙な語り口で皆をリラックスさせて本題へ。
自分の命と生き方の選択を、人任せにすることしかできないと諦めていた皆にとってはアルフォンヌ・デーケンさんの言葉を引いて、人間の尊厳とは、
①充分な情報を得て自分の頭で考え
②選択し
③その結果を受け入れ、愛すること。
現代の日本では、この尊厳が守られている時代だろうかと問いかける内藤先生に「種を蒔いていただいた」記念日でした。
「生かせいのち」とは、日本中の寺が心をひとつにして掲げた言葉です。
よく生き、よく死ぬ為に、先生に蒔いていただいた種に、水をやり、肥料をあたえる一助を寺はしていかなければいけないと、心した夜でした。
シンガーの小林啓子さんは、内藤先生のお話のBGMを当意即妙にギターで奏でるコラボレーションをみせ、その後はバトンを受け、美しくも力強く、素晴らしい歌声を聴かせてくださいました。
その歌は、人智を超えた大いなるものに帰依する心を呼び覚ますごとく、語るよりも雄弁でした。
一時間半のコラボレーションが終わった時、宵からすっかり闇に包まれた境内では、千個のカップローソクに灯がともり幻想的な美しさに包まれていました。
一つ一つの灯火が、御供養に、また復興への一歩となりますよう祈念し、内藤先生にいただいたご縁に感謝いたします。
御礼と御報告まで。ありがとうございました。
佛母寺 竹沢弘子